マニラで出会ったヒーローおばさん
旅にトラブルはつきものです。
まあ、今回は自分が悪かったんですけどね。
マニラ滞在最終日、
大きなモールに行ってお土産にお菓子やらなんやらいろんなものを買い、おいしいジェラートを食べてご機嫌で帰ろうとしていた私たち。
手元の所持金20ペソ、およそ40円
モールからステイ先の家までは5㎞近くあり、歩くには遠いのでジプニーに乗ろうと思っていました。
それには二人で18ペソあれば十分です。
そんなわけで20ペソだけ残しておいたんですが、、、
ジプニーに乗れない!!!!
ジプニーの乗り場へ行くと、
「きみたちの行きたい方向に行くジプニーは今日はもうないよ」
と。
え!!!
まだ四時過ぎなのに!?
ということで、
路頭に迷うわけです。
ジプニーが無理、
で
タクシーも一回300円はするから無理。
じゃあ、
トライシクルだ!!
ということでトライシクルのおじさんに聞く。
「20ペソでどこまで行ける?」
すると
「そこの曲がり角までだね」
え!?
たった50m?
聞き間違えだよなあ、
このおじさん英語よくわかってなさそうだし。
でも、トライシクルに乗れなければ他に代える手段は歩きだけ。
暗くなってから歩くのは危険。
優しい英語でとにかくトライシクルのおじさんに食い下がっていると、
「あんたたち、どうしたの?」
と歩み寄ってくるおばさん
もめている雰囲気が遠くからでもわかり、
通訳しに来てくれたのだ。
おばさんの分かりやすい英語でもやっぱり現実は変わらず、、、
歩くしかないのか。
途方に暮れた私たちの顔を見て、
おばさんが、
「途中までになるけどあいのりしていく?」
と。
信用して大丈夫かな、、、
と一瞬迷ったが、明らかに買い物帰りの生活感あるおばさんだし、なんか大丈夫な気がしたので相乗りすることに。
(よい子はまねしないでね)
少しでも近づけばいいや、程度におもっていたのだけれど、
手元の地図で確認していると、どんどん近づいていく!!
(こういう時は地図で現在地を常に確認して、変な場所に連れていかれないか警戒し、警戒していることをアピールする)
着いた場所は家まで2㎞の小さなマーケット
歩ける!!!
お礼を言ってトライシクルを降りようとすると、
おばさんが
「あんたたち、行先の番地は?」
と聞いてくる。
なんでそんなこと知りたいんだろう、
と思いながら、
〇〇通り38番、と答える
するとおばさんは、たったいまおつりで運転手から受け取った100ペソを運転手に返し、
「このお金でこの子達〇〇通り38番地まで連れてってやって」
と。
え・・・!?
唖然、、、
おどろいて一度固まる
しかしその間におばさんはじゃあね、と離れていこうとするし
私たちを乗せたトライシクルはエンジンをかけた。
慌ててお礼を言う
「ありがとう、ほんとにありがとう、助かったよ!!!」
おばさんの姿がなくなるまでお礼を叫んで。
そこから家に帰るまでの間、起こっていることが現実とは思えなくて、
興奮して、驚いて、ちょっと泣きそうで、、、
あっという間に家についた
暗くなる前に、帰ってこれた。
マニラでは、治安が悪いと有名で、他人を信用しないのが大原則。
こんかい、子供っぽい見た目の女子二人で、なんの事件にも巻き込まれなかったことのほうが奇跡なのかもしれない。
でも、こんなにやさしい人がいることがわかって、信用してみてよかったと思えた。
旅には、冒険と、危険と、奇跡と、優しい出会いがあふれている、
だからやめられないんですね、、、
ではでは。